大会長挨拶

　第56回日本小児呼吸器学会を開催させて頂くにあたり一言ご挨拶させて頂きます。

　私にとって日本小児呼吸器学会（私が入会した当初は、日本小児呼吸器疾患学会でした）は、医療の楽しさを教えて頂いた、まさに医師としての根幹を築いてくれた学会です。本学会が係わる疾患は、呼吸器の器質的異常、アレルギーによるもの、新生児期の特有な病態や続発した疾患、感染症が関与する病態、循環器の動態異常に関連するもの、心身障がい児（者）、さらに近年は染色体や遺伝子異常による疾患等々、まさに息を吸って息を吐くという呼吸に係わる全ての疾患や病態に及びます。こども達により良い呼吸が得られるよう医師だけでなく理学療法士、臨床工学技士、看護師、研究者さらに医療機器メーカーなど多岐に渡るメディカルパートナーが在籍し、診療と研究を議論し普及活動を行っています。第56回日本小児呼吸器学会のテーマは“One for all, all for one”です。職種や職域を越え、こども達に係わるすべての人が一致団結して「こどもの呼吸」について考える、そんな思いを込めています。

　私は、この恵まれた環境の中で投薬や手術などの呼吸器治療のみではなく、呼吸器診療をとりまくメディカルパートナーの重要性、患児を取り巻く保護者の思い、さらには医師としてのあり方まで本学会に教えて頂きました。今更ながら本学会を築いてくださった多くの先輩方に感謝しております。私たちに続く後輩達に小児呼吸器の奥深さや多様性、そして多職種にわたる多くの仲間達と知り合い集う場所に出来たらと思っています。

　会場となる浦安ブライトンホテル東京ベイは東京ディズニーリゾート®・パートナーホテルであり、羽田空港、成田空港からも直行バスが運航しています。ディズニーランドへは、シャトルバスや電車を利用して会場から入場ゲートまで約10分。みなさまが学会参加中もご家族の皆様に楽しんで頂けます。懇親会は、学会にご参加頂きますみなさまのご家族も一緒にご出席頂けるように計画しております。家族サービスも込めて是非ご家族でお越しください。

　開催形式は現地とオンラインによるハイブリット開催を予定しておりますが、できましたら夢の国の隣でこども達のより良い呼吸のためにみなさまにとって有意義な話し合いができるよう、多数のみなさまのお越しを心よりお待ち申し上げます。

　今回は、大会長は開業医であり、会員のみなさまのお力添えを頂かないと開催も覚束きません。満足できるおもてなしはできないかも知れませんが、多くのみなさまと浦安でお目にかかれることを楽しみにしております。